• IGNITIONS
  • アプリ
  • ロボット

ロボット活用というと、どうしてもアプリ ケーションに目を向けがちだが、現場で稼働するロボットをあらゆるトラブルから守ることも同時に必要となる。日立システムズは、IT機器の保守、サポートに関する経験を生かし、来るべきロボット社会を縁の下で支える企業として存在感を増している。同時にさまざまなロボットが活躍するためのインフラについても構想を巡らせているという。その将来像などについて、同社の考えと取り組みを聞いた。

株式会社 日立システムズ
金融事業グループ
ドローン・ロボティクス事業推進プロジェクト
プロジェクトリーダ
曽谷 英司氏
株式会社 日立システムズ
金融事業グループ
ドローン・ロボティクス事業推進プロジェクト
部長代理
内村 修一氏

大規模ロボット導入を支える技術力と体力、日立グループの一員としてロボットが活躍する社会を創る

所属が金融事業グループとなっていますが、金融事業でPepperというのは、少し不思議な気がしますね。
曽谷氏:当社金融事業グループでは、長年にわたり金融機関の基幹システムやIT機器の保守・サポートを行っています。数年前、ある大手金融会社がPepperを導入することを知り、我々でサポートできることがあるのではと考えさまざまな提案を行いました。その提案内容を評価していただいたのでしょう。後にソフトバンクから「『Pepper for Biz』の保守・サポートを受注し、お手伝いすることになったのです。現在は金融業界の以外にも多様な業種のロボット活用をサポートしています。

内村氏:日立システムズは、長年IT機器や保守を手掛けており、そのためのノウハウや、体制が整っています。ロボットもIoTデバイスの1つですから、それらを大いに生かすことができます。特に大規模にロボットを導入するお客さまを包括的に支援できる技術力と体力を持つ企業は、なかなかいないと自負しています。
Pepperの保守・サポートの体制、具体的な流れを教えてください。
曽谷氏:お客さまからソフトバンクのコールセンターに問い合わせがあると、それが当社にエスカレーションされ、Pepper専用のサービス窓口が対応します。その後、必要に応じて、Pepperの技術を学んだカスタマーエンジニアがサポートを実施します。当社は全国に約300の拠点を持ち、Pepperの技術を学んだエンジニアも400名以上在籍していますから、お客さまに安心してPepperをご利用いただくことができます。

内村氏:当社が対応したトラブルの内容やステータスなどは、ソフトバンク・ソフトバンクロボティクスともリアルタイムに共有しています。また、運用開始後の保守だけでなく、導入時の設置場所の環境調査や設定支援も行います。
ロボアプリの開発会社は「少数精鋭」であることも多く、保守・サポートまでは手がまわらない部分もあるかと思います。今後、ロボットが普及するには、貴社のような存在が不可欠になりそうですね。
内村氏:そう言っていただけるとありがたいですね。現場でサポートしているとさまざまなことに気が付きます。意外に多いのがPepperを入れておく段ボール箱が壊れてしまった、あるいは箱から取り出しづらい、重たくて遠くに運ぶのが大変という声です。そこで、当社はPepper専用の梱包箱としてリユースコンテナを独自に製作しました。このコンテナは丈夫ですし、スロープがあるので一人でも簡単に移動・設置することができ、お客さまにも好評です。
現在のロボット市場をどのように見ていますか。
曽谷氏:まだ活用が始まったばかりなので、現在は比較的シンプルなアプリケーションが多いかもしれません。しかし、すぐにさまざまなアプリケーションやクラウドとどう組み合わせるかという検証が活発化するでしょう。さらに進めば、より高度なアプリケーションの開発や社内システムとのデータ連携、多言語対応、サーバを利用しての集中管理の仕組みなど、さまざまなアイデアが具現化されていくはずです。そして将来的にはPepperのようなコミュニケーションロボットがハブの役割を担いながら、特定機能に特化した作業ロボットと連携してサービスを提供するなど、「マルチロボット化」が進むと考えています。レストランで案内係のロボットに注文をすれば、厨房で調理ロボットが動き始める。家庭でもPepperに話しかければ、掃除ロボットや調理ロボットなどが連携して動き出す。そんな未来です。
内村氏:日立グループは、数多くの社会インフラを手掛けています。その経験、ノウハウやさまざまな資産とロボットを連携させることもできます。例えば商業施設では、案内ロボットに相談すれば、監視カメラと連動して迷子を捜してくれるということも可能になるでしょう。AIも組み合わせられれば、より複雑な仕事もロボットに頼めるようになります。少子高齢化、労働人口の減少期に入った日本にとって、ロボットとAIの活用は、社会課題の解決につながる重要な取り組みとなります。
日立システムズもアプリケーションを開発しており、すでに稼働を開始していたり、実証に取り組んだりしているものがあるそうですね。
曽谷氏:金融機関のお客さま向けにPepperと株価情報システムを連携させたものや、介護ベンチャーと共同開発した介護事業者向けのシステムなどがあります。ほかに実証実験として大きなものは、羽田空港で行っている施設案内サービスです。公募型のロボット公開実験である「羽田空港ロボット実験プロジェクト2016」に参加して、「空港施設案内アプリケーション」を開発しました。日・英・中の多言語に対応した施設案内を行うほか、Pepperだけで解決できない場合は、すぐにオペレータに接続して遠隔操作でお客さまを支援できます。このプロジェクトには多くの企業とロボットが参加していますから、まさにマルチロボットを体現する場になるかもしれません。世界の玄関口となる羽田空港から未来を予見できるように、プロジェクトの一員として私たちも使命感を持って取り組んでいます。
ワクワクするお話をありがとうございます。最後に今後の展望についてお聞かせください。
曽谷氏:ロボット開発やロボットどうしをつなぐ仕組み、最初にお話しした保守の領域など、日立システムズ、および日立グループの持つ技術力を生かして、ロボット活用の進展に貢献していきたいですね。

内村氏:遠隔からロボットの稼働状況を監視して、障害が起こる前にアラートをあげるなど、ロボット保守にもまだまだ進化の余地があります。未来を見据える目と、足元を見る目の両方を持ちながら、ロボットの世界を盛り上げていきたいですね。
今後ロボットが普及していくにはいくつかの条件がある。見過ごされがちだが重要なのが導入後のサポートだ。ハードウェアである以上、故障から無縁とはいかない。そんなとき「ロボットだから仕方ない」とあきらめさせるのではなく、一般のIT機器・OA機器のように素早く、質の高いサポートを提供できる企業が必要になっていく。キープレーヤーとしての日立システムズの存在感は増していくはすだ。同時に、社会インフラを担う日立グループの一員としても、広くロボットの活用モデルを検討している。ロボットベンチャー、ITベンチャーだけでなく、同社のように、大局的な視点を持つプレーヤーの存在意義を再認識させられた。
 
株式会社 日立システムズ
https://www.hitachi-systems.com/
 
Pepper for Biz パートナープログラム
https://www.softbank.jp/robot/developer/partner/
 
ソフトバンク ロボティクス
https://www.softbank.jp/robot/biz/
ビジネスメールマガジン(無料)

最新サービスや事例のご紹介、イベント案内、最前線の情報など、役立つ情報を配信中。

個人情報の取り扱いについて

本フォームにご入力頂いたお客さま情報は、個人情報保護法および、当社プライバシーポリシーに従い適切に管理いたします。 ソフトバンク株式会社「個人情報保護のための行動指針

お預かりしたお客さま情報は以下の目的に限り使用いたします。

  • ・弊社取り扱い製品、サービス、セミナーなどに関する情報のご案内
  • ・お問い合わせや資料請求への対応
  • ・今後の販売活動のためのマーケティング・分析活動

お預かりしたお客さま情報はお客さまご本人から、当社の運営上支障が無い範囲で閲覧、修正、削除を要求することができます。その場合はお問い合わせ先までご連絡いただけますようお願いいたします。

その他のIGNITIONS