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約100社が集う展示会場の中から、ロボット、AI、IoTを活用したサービスを展示する企業ブースにフォーカス。情報革命を見据え、各社はどのようなソリューションやサービスを導き出してきたのか。その答えは各ブースで体験することができた。

受付業務から教育現場での活用法まで、人を支えるロボット

インバウンド対応のニーズが高い業界向けには、マルチリンガル・アナウンスや受付業務機能が、人材が不足する現場向けには、受付の一時対応によって人件費を削減する効果が期待できるロボットソリューションに、ビジネスユーザからの熱い視線が注がれていた。また、教育分野ではパソコンに代わってロボットを使ったプログラミング体験学習を提案。明日から活用可能なプロダクトだけではなく、ロボットが隣にいる社会が当たり前となるだろう将来を見据えた幅広い活用法に、多くの関心が寄せられていた。

ロボットブースをピックアップ

多言語レセプションロボット
インバウンド対応の商業施設や医療機関、福祉施設において、さまざまな言語でアナウンスを行うマルチリンガル・レセプションロボット。サウンドボード機能により、PepperやNAOから不可聴音波を出し、スマートフォンが受信することで、クーポンの発券やロボットの言葉の多言語化ができる。お客様が商品や機器説明などを母国語で理解できることでスムーズなコミュニケーションを実現し、高い集客効果やアテンド効果が見込める。
ロボティクスサービスインテグレーション
Pepperを用いたアプリ開発やサポートサービス、コンシェルジュサービス、業務支援サービスを提供。例えば業務支援サービスでは、人材不足の企業や介護施設などにPepperを導入し、業務のサポートや効率化を図るというもの。Pepperに受付業務を任せ、他のスタッフがお客様のおもてなしに集中できれば、接客クオリティは向上する。また、先進性もアピールすることで、企業全体のイメージアップにつなげることもできる。
プログラミング教育向けロボット
NAOを用いた教育向けのソリューションを提案。主なターゲットは小学生で、プログラミング教育の現場において物理的に動くロボットを導入することにより、子供達にプログラミングをわかりやすく体験してもらうのが狙い。会話のデモンストレーションやロボットに搭載されたカメラでの撮影・印刷を通して、子供達の関心を引き付けるとともに学習意欲の向上を促す。

人の思考回路に近づき自然言語を理解する最新のAI

「人の問い掛けに対して機械的に返す」。そうしたAIへの先入観を良い意味で見事に裏切った人工知能が多数展示されていたAIブース。バイクやクルマとインタラクティブなやり取りができるAIや、データログの収集・分析・監視によりサイバー攻撃を未然に防ぐAIなど、人間の持つ感情・経験則に対し、蓄積された知能・感情でジャッジメントをサポートする、「より人間に近いAI」が開発されていた。各社ともジャンルに特化せず、さまざまな分野で人間の判断を助けてくれるAIを作り出しており、一歩先の未来が見えるサービスを提案していた。

AIブースをピックアップ

感情調整機能を搭載した電動バイク
電動バイク「神電」は速度や走行距離、車体のブレ等を随時記録し、それらを「感情調整エンジン」と組み合わせることで、走行時にバイクがどのような感情を持っているかを表現できる。その感情の導き方は、人間の脳内伝達物質の結び付きとほぼ同じ。例えば車体が傾き、不安定なときには人と同様に不安を感じる。バイクの機械的変化を情報として捉え、感情調整エンジンと紐付けることで機械に「心」を宿らせている。
標的型サイバー攻撃対策
膨大なログデータを独自の分析ノウハウで解析し、サイバー攻撃対策の課題を解決する。注目は、標的型サイバー攻撃を早期に検知し、被害が顕在化する前に対処するAI「ハンティングエンジン」。端末の悪意ある振る舞いをリアルタイムで探知し、脅威が発見された場合は即座に管理者へ通知。攻撃の全体像をスピーディーに特定し、対処できる。
人間らしさへ挑戦する人工知能、
IBM Watson
データを読み込み、その中から学習して推論を立て結論を出す。その過程も含めて答えを導く新たなAIを打ち出していたのがIBM Watson。すでに日本語版がリリースされ、ビジネスに導入する企業も多数現れている。また、「コミュニティブカー」のデモンストレーションでは、ドライバーの好む音楽をインターネットから抽出し車中で再生したり、気象情報を読み取り、大雨なら迂回するルートを提案。クルマとドライバーとの間でインタラクティブなやり取りが可能になり、快適なドライビングを叶えるなど、既存プロダクトと掛け合わせ、今後のビジネスに応用できる事例が多数展示されていた。

労働時間を短縮し、安全性を高めるIoTソリューション

IoT、M2Mブースの一角では、ドローンに着目したソリューションをパッケージ化し、利用方法もあわせてコンサルティングする事業が注目を集めていた。例えば、建設時に測量したデータを作成する際、これまで人間には不可能だった場所の測量や、マンパワー頼みだったデータ作成をドローンが自動的かつ正確に遂行してくれる。さらにドローンが本来持つ機能である「空からの撮影」のみならず、ネットワークと連携し、作業全体の効率化を図ることもできるため、労働時間が短縮されるという効果も期待できる。IoT、M2Mブースでは、このようにネットワークと連携することで、プロダクト単体では限られていた利用価値を一気に高める取り組みが多数あった。
ロボットやAIは人により近づき、業務を任せることができる存在へと進化。特に、人材不足の現場ではAIを搭載したロボットが今後さらに浸透していくことを予感させた。また、ロボットの教育分野での活用やバイク・クルマといった身近なモノに感情を与えるAIの事例など、技術が幅広い分野へ拡散していることも興味深い点であった。ドローンのIoT活用の事例など、ネットワークと連携することで既存プロダクトの利用価値が一気に高まる可能性も秘めている。情報革命の確かな未来を垣間見た「SoftBank World 2016」であった。

(取材日 2016.07.21/22)
 
SoftBank World
https://softbankworld.com/
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