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「Pepper World 2017」で行われたロボアプリの頂上決戦「Pepper App Challenge 2017」や会場での展示をレポート。これまでの常識を覆し、新たなる体験と価値を生み出すロボアプリにフォーカスしよう。

Pepper App Challenge 2017 イベントレポート

ロボアプリの開発者が互いに競い高め合う「Pepper App Challenge 2017」。一次審査を通過し決勝へと駒を進めた10チームがプレゼンテーションを実施。各賞の発表と表彰式が行われた。
バーテンダー for Pepper
HappyHack feat. 太田智美
Pepperがワインサーバを制御し、お酒を注いで提供するアプリ。グラスに付いているICタグを読み取りお客さまへ飲み方をコメント。また、グラスにはポイントも付与されており、ポイントに応じて注ぐ回数が決まる。グラスがつかめているかはAIのディープラーニングに学習させた。会話によって楽しみが生まれるバーにおいて、バーテンダーの代わりとして働いてくれる。
スマートロボ受付
株式会社スマートロボティクス
Pepperが抱えている課題をアプリで解決し、人との間の壁を会話によって壊していくことをテーマに、目が青くなってから話すなどの制限を減らし、好きなタイミングで人が話し掛けてもそれに答えられるアプリ。図書館や大学など公共施設での受付の役割を想定し、頭に手を置くと受付を呼び出せたり、リアルタイムで音声や画像が取得できるほか、遠隔操作で移動させることも可能。また、音声で会話データの生成もできるようにした。
ロボカタミ
yukanm
大切な家族を失った人を物理的・精神的にサポートするアプリ。普段は家庭内で家事を記録し、学習するアプリとして機能する。各家電からの情報なども取得し、家人がいつもしている家事について知ることができる。そして家族を失った際には、これまでに蓄積・記録した家事のデータを通して学習したことをPepperなりに再現し、故人を思い出す形見となる。
図書館Pepper
チームMOMONGA
減少する図書館の職員の人手を補うため、各種案内、FAQ、座席受付のアプリを搭載。各種案内などタブレットのコンテンツはウェブの管理画面から誰でも簡単に作成できるようにした。FAQにはIBM Watson 日本語版を活用。1,000を超える言葉を学習させ、ユーザの答えもフィードバックして賢くなるようにした。職員数の問題で三交代制だった座席受付もPepperが代用。満足度の向上にもつながった。
ロボティクスマーケティング
トランスコスモスロボティクスチーム
各チャネルで収集・管理しているデータを統合・分析しユーザー体験を最大化させるオムニチャネル。その中でも人が行うためデータ化が難しい接客をデジタル化。接客内容と職務内データをつくるためにIBM Watson 日本語版と感情認識のAPI等と掛け合わせ、人のような話し方で接客情報をデータとして得られるようにした。また、ECサイトのカートに入っている商品を知り、クーポンを発行するなど人には分からない、購入につなげる機能も搭載している。
Pepper Commerce
株式会社ヘッドウォータース
多くの企業から相談のある「Pepperに店頭接客をさせたい」という要望に応えるアプリ。お客さまの声や想いを汲み取り接客することを念頭に、接客から決済までのフローを作成。Microsoft AzureのFace APIで顔認識を行い、初めてのお客さまには接客時・決済時の注意を説明。お客さまの意図を解析してヒアリングを行い欲しい商品を見つける。商品の選択が完了すると決済端末と連携して処理を行いレシートを発行。2回目以降のフローでは、新たに入荷した商品情報をお客さまの顔情報と結び付けおくとPepperがおすすめする機能も付いている。
Pepperの実践プログラミング教室
株式会社テックライン
ロボットのプログラミング教室の授業の一環として誕生したアプリ。日本においてもIT分野におけるプログラミング教育は必須であるが教員はプロではない。そこで教員をサポートする存在としてPepperを活用。自らがプラットフォームとなり「試してみるボタン」を押した生徒のプログラムでPepperが動くようにした。プログラミングではコレグラフに替わりGoogle Blocklyを採用。ブロックを組み合わるという簡単な方法でプログラムを学ぶことができるようになっている。
ウェイティングボードアプリ
株式会社メイテツコム
レストランで名前と人数を書くウェイティングボードを管理し、受付から案内までするアプリ。氏名は個人情報となるので聞かず、プリンタで受付番号を発行し番号のお呼び出しを行う。胸のタブレットはお客さま専用にして店舗スタッフには iPad で情報を表示。Pepperを操作することなく簡単に管理できるようにした。また、IBM Watson 日本語版と連携し、お客さまとの楽しい会話を実現しているほか、人が混まない時間帯にはお店のPRも行う。
健康王国 for Pepper
TEAM JOYSOUND
介護施設で活用するアプリ。高齢者を支える介護施設では人手はもちろん介護予防となるコンテンツも不足している。そこで、Pepperの進行によるレクリエーション、顔認識を活用した対話、Pepperのアシストによるカラオケができる機能を搭載している。導入実験において介護スタッフはレクリエーション進行のサポートに徹することで負荷が軽減。レクリエーションにおける人件費は63%削減可能となり、介護スタッフは他の業務に集中することができた。また、平均して3-5分の会話が行われ、レクリエーションへの参加率も高まった。
銀行ロビーアシスタント
株式会社リクルートテクノロジーズ
アドバンストテクノロジーラボ
独自の会話エンジン「TAISHI」をPepperと連携し、沖縄銀行のロビーアシスタントを行っている。「TAISHI」はコンプライアンス面の運用を重視し、誤った方向に成長しないように操作しているほか、会話の心地よい「間」を実現。沖縄銀行の窓口案内では、変動する金利情報を複数の候補から選び出し返答。顔認識で性別や年齢を認識したうえで、おすすめする金融商品を変えて会話もできる。さらにお客さまがどんな機能を用いているかモニタリングし、会話を増やしたりマーケティングに活かすことも可能となっている。
各ロボアプリのプレゼンテーションの後、審査が行われ各賞の発表と受賞式が開催された。IBM賞は「バーテンダー for Pepper」、MS Cloud Robotics賞は「Pepper Commerce」、優秀技術賞は「銀行ロビーアシスタント」、優秀未来デザイン賞は「Pepperの実践プログラミング教室」、優秀ソリューション賞は「図書館Pepper」、そして栄えある最優秀賞は「健康王国 for Pepper」が受賞。どのロボアプリも新しい体験と価値をもたらし、これまでの常識を覆す可能性を見せてくれるものであった。

展示会場

展示会場では2日間にわたり約40もの展示・デモンストレーションが行われた。「Pepper App Challenge 2017」にノミネートされたロボアプリを搭載したPepperをはじめ、基調講演やセッションで紹介された事例に直接触れることができるとあって、展示会場には多くのビジネスパーソンが詰めかけていた。
> 展示一覧はこちら

展示会場のPepperを一部ご紹介

健康王国 for Pepper
株式会社エクシング
IoTカフェ
ネスレ日本株式会社
移動フロア案内(SLAM)
株式会社生活革命
バーテンダー for Pepper
HappyHack feat. 太田智美
Pepper自立移動システム

きんとうん
株式会社グローバルワイズ
アーム連携「duAro」
川崎重工株式会社
「Pepper World 2017」では新しい体験と価値もたらすロボアプリの頂上決戦「Pepper App Challenge 2017」が開催された。決勝に進出した10チームの中から、介護施設で職員をサポートするアプリ「健康王国 for Pepper」が最優秀賞を受賞。また、展示会場では約40もの展示・デモンストレーションが行われ、Pepperの新しい可能性を求めて多くのビジネスパーソンが訪れた。

(取材日 2017.2.8/9)
 
ソフトバンク ロボティクス
https://www.softbank.jp/robot/biz/
 
SoftBank Robot World
https://www.softbank.jp/robot/special/robot-world/
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