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働き方改革への機運の高まりとともに、多くの企業が労働生産性を高めるため、IT分野への投資を強化している。その中でも今注目を集めているのがRPA(Robotic Process Automation)、すなわちロボットによる業務プロセスの自動化だ。

本記事ではRPAソリューション「SynchRoid(シンクロイド)」を提供するソフトバンクが、同ソリューションで実践した働き方改革事例を紹介する。

なぜ今、RPAに取り組むのか

日本経済再生への取り組みとして、2017年3月に政府は「働き方実行計画」を発表した。

長時間労働の是正、非正規雇用の待遇改善など、さまざまな指針が示された背景には、日本の労働生産性への危機感がある。2017年末に発表された日本の労働生産性はOECD加盟35ヵ国中20位、主要先進7ヵ国の中では最下位。そんな中、多くの企業が業務改善のために投資を強化しているのがICT分野である。

総務省「平成29年度版情報通信白書」によると、業務システムやツールの導入、クラウドサービスなどのICTを利用している企業とそうでない企業では、1.2倍〜1.3倍の労働生産性の違いがあるという。
出典:総務省「平成29年度版情報通信白書」
これまでは大企業が多額の投資をしてデジタルトランスフォーメーションを推進していたが、パッケージ化されたサービスを利用することで、今では中小企業においてもクラウドはもちろん、AIもIoTも手が届かないものではなくなった。

これはRPA領域においても同様だ。請求や支払いデータの入力、経費申請などの煩雑なルーティンワークを、RPAツールを活用し、ソフトウェア型のロボットに任せることで、中小企業はより競争力を高めるクリエイティブな領域に人的資源を集中させることができる。

ソフトバンク43部門から約2,000のロボット、「やりましょう!!」

ソフトウェアによるPC業務の自動化はこれまでもなかったわけではない。「SynchRoid」のようなRPAソリューションの特徴は、わかりやすく、直感的に操作可能なインターフェースにより、実務担当者が自らロボットを作成し、業務内容が変更しても柔軟に作り変えることができるという点にある。

実務担当者レベルでRPAが推進されれば、これまでIT投資の対象から外れていた粒の細かい日々の業務までカバーでき、大幅な業務効率改善が実現する。これにより働き方は大きく変わることが予想される。

ソフトバンクはその実証のため、社員自らが「SynchRoid」を活用した、働き方改革を実施することを決定した。あらゆる業務ニーズに対応するため、法人営業、人事、法務、技術、総務など社内43部門がプロジェクトに参加。RPA開発事例・手法を蓄積していった。
営業エスカレーション、OCR集計、週次資料作成、日報作成など、多数のRPA自動化アイデアを社内から収集。ソフトバンクではその中から効果が高いと思われるアイデアを厳選し、約2,000のロボットでの業務効率化を予定している。

今回はその中から代表的な4つの事例を紹介していく。

ソフトバンク社内のRPA導入事例

事例1:【入力・登録業務】デモ機の返却管理のステータス変更
モバイル端末を扱うソフトバンクにはデモ機の貸し出し業務がある。一度貸し出したデモ機が返却されているか管理するため、入力・登録業務が発生していた。
Excelにまとめられたデモ機の貸し出し台帳の中から、返却対象の管理番号をコピーし、Web管理システム内のステータスを変更。再び、その処理結果をExcelの台帳に入力するというシンプルな業務ではあるが、人の手で行うと1件当たりの処理時間が約2分かかっていた。結果的に月に4,000件、約100時間分の業務がRPAによって自動化された。
事例2:【入力登録業務】登録内容をWebシステムへ⼊⼒する業務
ソフトバンクで提供する固定電話音声サービスでは、新規開通の際に登録内容をWebシステムへ入力する業務が発生していた。
サービスの新規申し込みの内容をWebシステムに入力する上記の業務プロセスを人の手によって行うと1件当たり約17分。月に2,650件の登録が発生し、約760時間分の業務が発生していた。単純な時間短縮に留まらず、ロボットが実施することで正確性が担保されることも、RPA導入の大きなメリットとなった。
事例3:【アップロード/ダウンロード業務】Webシステムからのファイルダウンロード業務
ソフトバンクから発注を請けた工事業者が現地調査の結果をソフトバンクに作業報告するためのシートをWebシステムへアップロード。ソフトバンク側では内容確認や証拠保管のためシートをダウンロードする業務が発生していた。
工事業者がWebシステムにアップロードした現地調査をダウンロードするための一連の業務プロセスでかかっていた時間が1件当たり1.5分。月に1,500件ほど発生し、総時間コストや約30時間ほどかかっていた。ソフトバンクではこの一連の業務プロセスをRPAにより自動化することに成功した。
事例4:【検索・抽出業務】データベースでの検索及び確認業務
ソフトバンクで取り扱っているiOS端末のレンタル機に盗難・紛失時に端末とデータを守るためのアクティベーションロックがかかっているかを、進捗管理ツールで検索し、確認する業務が発生していた。
社内で進捗管理用に使用しているAccessのデータベースから対象の端末のIDを調べ、Apple社のサイトでアクティベーションロックがかかっているか否かのステータスを確認。再びAccessにステータスを反映させるという一連の業務プロセスにかかっていた所要時間は1件当たり30秒。月6,000件が発生し、約50時間かかっていた業務をRPAにより自動化した。
ソフトバンクは、全社的にRPAに取り組むため、初期の6ヵ月間は少数の部門でRPA活用のためのコミュニティを形成。その後の6ヵ月でプロジェクト事務局を設置し、導入部門を徐々に増やし、さまざまな定型業務に自動化するに至った。1年間経過後は、プロジェクト事務局の名称をRPA推進室へと変更し、全社的なRPA導入に取り組んでいる。

今後は、人間が行ってきた定型業務の自動化に留まらず、自動化の中で「学習データ」を蓄積、収集することでAIを利用したより高度な非定形業務の自動化も視野に入れている。

RPAを通して働き方改革のノウハウを伝えていく

企業の多岐にわたる部署や業務の中には、大小さまざまな定型業務が存在する。RPAによる自動化を推進していくにあたっては、これまで人の手によって行われていた作業の棚卸しを行い、ロボットを含めた適切なワークフローを再設計していかなければならない。

RPAに限らず、システムやツールが企業の中でワークしていくためには、そのノウハウをサービス提供者側が理解し、利用者に伝えていく必要がある。ソフトバンクは自らの働き方改革の経験に基づき、今後も企業の生産性向上のための提案を行っていく。

ソフトバンク内の小さな改革の積み重ねが、日本の働き方を変えていくことを信じて。
■SyncRoid
ソフトバンクのRPAソリューション「SynchRoid」
 
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